臨時快速「山陰海岸ジオライナー」

DSC_0768.jpg

先週末は天気がよく遠征をしたくなった。ちょうど青春18きっぷが2回分残ってたので何処かに行こうと思案した結果、久しぶりに山陰方面米子へ行くことにした。なぜ米子かと言うと...何時もこのブログに来て下さる方ならもう察しがつくだろう。

大阪から福知山線と山陰線を経由して米子まで348キロの距離を約10時間かけての旅である。
特に乗り換えする駅で接続が悪いって訳ではないのに僅か348キロの距離をほぼ東京へ行くくらいの時間がかかる。やはり非電化単線の宿命だろうか。そう言えば単線ゆえに行き違いでの停車とかも多大あったがそれでもたかが5分くらいだった。

10時間も!?電車に揺られるの?と声が聞こえてきそうだが、その殆どの時間が車窓から見える色とりどりの景色に目が癒されるわけだから思ってるほど苦痛ではない。

途中の豊岡からは「山陰海岸ジオライナー」とやらの臨時の快速に乗ることが出来た。
今回はその時のお話でも。最初は時刻表に載っている愛称名を見て今流行りの水戸岡鋭治が手掛けた観光列車か何かと思っていたらキハ126の外装と車内に山陰海岸の名所の写真がラッピングがしてあるだけで特に何の変哲も無かった。

豊岡発車時の乗客もまばらで各ボックス席にひとり~二人ずつが席を占領してるだけで、そんななか私は当然海側のボックス席を確保した。因みに指定席ではないので普通乗車券のみで乗れる。

DSC_0781.jpg

豊岡を出て鳥取までの約2時間、車窓から見える景勝地では、わざわざ減速して車掌による観光案内がなされる。
ただ気動車なのでディーゼル音でその声が消されてしまっていてこの辺りは改善の余地がある。各ボックス席の窓際に個別にスピーカーを付けるなどして自動音声による観光案内とかが望ましいのではないだろうか。
でないと折角の観光列車が勿体ない気がする。

そんなことはともかく車窓から見える山の緑や青い海が美しい。特に白波が立つ青い海は山陰地方に来た実感が湧く。
と同時に山陰線を走っていたキハ58系を追っかけてた頃がとても懐かしくその時のことが鮮明に思い出した。あれからもう15年も経つのか…

さて臨時快速「山陰海岸ジオライナー」が豊岡を14時9分に発車した。最初に止まる駅がお隣の城崎温泉である。
特急「きのさき」と「こうのとり」の終着駅でもあり電化されてるのもこの駅までである。
城崎温泉でどのくらい乗客が乗ってくるかと思っていたら殆ど居なかった。それより大阪方面行きのホームの方が温泉帰りの特急待ちの乗客でいっぱいだった。
城崎温泉を出ると非電化となり線路は大きく西へとカーブをして竹野を目指す。まだ海からは少し離れている山間部を走り線路がまた大きく北へ向くと一面に田園地帯が広がり程なくして竹野に着く。

DSC_0784.jpg

竹野は海水浴場が多くて夏のマリンレジャーのメッカでもある。竹野を出ると線路は再び西へ向き竹野海岸沿いに走りだすと列車は減速して車掌による観光案内の放送が入る。淀の洞門と呼ばれる岩壁が遠くに見えている。これを見ると竹野海岸に来たと実感する。山陰地方特有の黒瓦の屋根の漁村の家並みと日本海を見ながら列車は次の停車駅の香住を目指す。
途中の柴山は通過だ。駅の北西側にある小高い丘にお墓があって昔はここから柴山駅を通過をするキハ58系の、かにカニエクスプレスを撮った記憶がある。またしても懐かしい記憶が蘇った。

山間部から抜けると住宅街が広がり香住に到着をする。香住と言えばカニで香住の漁港で水揚げされるベニズワイガニを香住ガニと呼ぶそうで漁獲量も松葉ガニより多いため比較的リーズナブルな価格で提供されている。毎年9月中旬には香住ガニまつりが開催されているそうで冬の香住は多くの香住ガニ目当ての旅行者とツアー客で賑わう。
その香住を出ると土手の桜並木が綺麗な矢田川を渡り香住高校と香住湾を見下ろしながら再び列車は勾配を登っていく。
香住海岸の辺りで列車は再び減速して観光案内放送がなされる。山の向こうに日本海と荒々しい岩壁が見える。

DSC_0788.jpg

鎧駅付近でも減速をして日本海を望んだあと次のトンネルを出ると高さ41メートル長さ310メートルの朱色の余部鉄橋は日本一で...と余部鉄橋の解説が案内放送される。
今回の旅で一番楽しみにしてたのは実は余部鉄橋だった。よく寝台特急「出雲」をここで撮ったもので懐かしい思い出と今のように当時デジタルが普及してたらもっと過酷な条件でも撮れただろうにそう思った。
安全性と老朽化などを考慮したら鉄橋の架け替えは致し方なかったと思うがコンクリート橋になったのが一番に残念に思う。
コンクリート橋になってからも車窓から見る風景は鉄橋の時に見た風景と一緒で変わりがないがコンクリート橋がまだ真新しく周りの風景と相まっていないのが残念でならない。

DSC_0792.jpg

ホーム上にいる沢山の人達に出迎えられ餘部駅に着いた。この人達が全員乗ってくるのか?と思ったら誰も乗ってくる気配はない。どうやら車で来た人達が鉄橋の真下にある道の駅に車を置いて鉄橋の見学に駅のホームまで下から上がってきてるようだ。
鉄橋時代には道の駅など無かった。ここを通る観光バスが立ち寄るくらいでホームの上までは観光客がわざわざ上がってくることは無かった。
そう言った意味でも観光誘致出来るのであれば鉄橋の架け替えは成功だったであろう。
今でも餘部駅寄りの鉄橋の一部が保存されていて歩くことが出来る。
見たところ地上と鉄橋の上を上がり下がり出来るエレベーターまでが設置されていた。餘部駅の利用者だけで考えるとエレベーターの設置はあり得ない。ここへ見学にやってくる観光客の為にエレベーターを設置したのだろう。それだけ観光スポットとなっていて鉄道マニアしか居なかった鉄橋時代では考えれないことだ。
そんな沢山の観光客に見送られ列車は餘部駅を後にする。

列車は山にしがみつくかのように走り眼下に国道178号線と並走する。久谷を通過をすると今度は山でも海でもなく眼下に色付いた田んぼを見ながら浜坂駅に到着した。
かつてキハ58系で走っていたかにカニエクスプレスはここ浜坂で折り返しだった記憶がある。
浜坂は松葉がに・ホタルイカ水揚量日本一の町で2005年10月に浜坂町と温泉町が合併をし新温泉町が発足されている。浜坂駅からバスに乗り換えて約30分くらいで1981年頃に放送されたNHKドラマ「夢千代日記」の舞台にもなった湯村温泉への玄関口でもある。
このドラマで記憶があるのは先ほどの余部鉄橋を渡るキハ58系急行「但馬」のシーンだ。この頃はまだ子供だったが高い位置にある鉄橋を長大編成のキハ58系が轟音たてて渡っていく圧倒的なシーンが子供心に衝撃的だった。
湯村温泉はこのドラマの放送共に夢千代の里として脚光を浴びた。
大阪神戸から湯村温泉行きの直行バスが出てるので浜坂までJRの特急列車で来てバスに乗り換えて行く人は少ないようだ。

DSC_0796.jpg

DSC_0798.jpg

浜坂を出ると諸寄、居組、東浜と通過をして岩美に停車。岩美を出ると大岩、福部も通過をして榎峠に差しかかり、かつてスイッチバックがあった滝山信号所を通るが現在は機能してないので雑草が生い茂り荒れ地になっていた。そうこうしてるうちに終点の鳥取駅に到着をした。
始発の豊岡から終点の鳥取まで殆ど乗客の入れ替わりが無いまま2時間の長いようで短かった快速「山陰海岸ジオライナー」の旅が終わった。
これより先9分の乗り継ぎでキハ47系使用の普通に乗って再び米子を目指すのだった。

2017.9.2
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

私、実はこの辺を今年何度か行ったりきたりしてるのですがこの列車の存在は知っているのですが一度もめぐり会っていません。相性の問題でしょうか? なぜか40系キハばかり。。。

この区間の現状と自身の思い出を織り交ぜたレポ、大変読み応えがありました。そんなに長く行ってなかったのですね?

DF50 34様

そうでしたか!貴殿ならもう乗車済みだと思ってました。鉄道にも相性てあるのかな?自分は狙ってこの列車に乗った訳ではないのですが、出発が遅れてたまたまこの列車に当たったわけでして逆に相性が良かったのかな?と思います。
キハ126はキハ58置き換えで作った車両だけに貫禄のある車両でした。これならまだ許せる範囲なのでこれなら撮りたいです。山陰はホント5年は行って無かったですね。
いやぁ~懐かしかった!

いいですねぇ~

山陰レポート、楽しく読ませていただきました。
もう15年はたったでしょうか?金沢から出雲大社まで、18切符の旅をしたのを思い出しました。
一緒に行ってくれた後輩は、二児の母。出雲大社のご利益あったようです。
浜坂で食べた、海鮮丼おいしかったなぁ~。接続が悪くて、どこかの駅でぼーっとしたなぁ~。
14時間かかったんですよね~。青春でしたわ。

18切符、使い切れてよかったですね。

ishino様

お久しぶりです。何時も見て下さってありがとうございます。
金沢から出雲ですか〜大阪から行くより楽しそうです。
敦賀から小浜線、舞鶴線、山陰線経由でしょうか。
浜坂での海鮮丼食べられましたか〜山陰は海鮮居酒屋が駅前に多いですね!
やはり日本海で採れた旬の魚介類たまりませんなぁ〜Wの陸揚げの時に金沢港で食べた刺身も美味しかったのを今でも忘れもしませんよ!
プロフィール

カモノハシ@C編成

Author:カモノハシ@C編成
FC2ブログへようこそ!
気ままに不定期に更新中です(^_^;)

ただ今の時刻
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
乗り換え案内(リンク)
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる